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カカオとは? カカオ(学名:Theobroma cacao)は、アオイ科(クロンキスト体系や新エングラー体系ではアオギリ科)の常緑樹である。カカオノキ、ココアノキとも呼ばれる。 目次 1 概要 1.1 品種 2 歴史 3 利用 3.1 健康 4 生産 4.1 生産地での児童労働 5 経済 6 脚注 7 関連項目 概要 樹高は4.5 - 10メートル程度。本種の生育には、規則的な降雨と排水のよい土壌、湿潤な気候が必要である。標高約300メートル程度の丘陵地に自生する。中央アメリカから南アメリカの熱帯地域を原産とする。 樹齢4年程度で開花し、直径3cm程度の白い(品種によって赤〜黄色味を帯びる)幹生花を房状に着ける。結実率は1%未満。花期は原産地では周年、栽培地では気温による。日本では5月以降に開花することが多い。 果実は約6ヶ月で熟し、長さ15〜30cm、直径8〜10cmで幹から直接ぶら下がる幹生果で、カカオポッドと呼ばれる。形は卵型が多いが、品種によって長楕円形、偏卵型、三角形などで、外皮の色も赤・黄・緑など多様である。 中に20〜60個の種子を持ち、これがカカオ豆 (cacao beans)となる。種子は40〜50%の脂肪分を含む。果肉はパルプと呼ばれる。 収穫期は産地によって異なるが、概ね年2回で乾期と雨期に行われ、収穫された果実は果皮を除いて一週間ほど発酵させ、取り出されたカカオ豆は、ココアやチョコレートの原料とされる。 品種 花 果実の断面。5個ずつ並んだ種子(カカオ豆)が見える 現在栽培されているカカオの品種は、3系統が知られている。 フォラステロ種(FORASTERO) 西アフリカと東南アジアで多く生産され、主流となっている。 南米のアマゾン川、オリノコ川源流地域原産で、成長が早く耐病性に優れるなど栽培しやすい。果実は黄色で苦味が強い。ガーナ、コートジボワール、ナイジェリア、ブラジルなどの品種がある。 クリオロ種(CRIOLLO) ベネズエラ、メキシコなどで、僅かに生産されている。独特の香りから、フレーバービーンズとされる。 メキシコからベネズエラにかけて分布し、古代から利用されてきた。病害虫に弱く大規模栽培に不向きなことから、19世紀半ばにほとんど壊滅した。果実は赤や黄色で、苦味が少ない。 トリニタリオ種(TRINITARIO) ベネズエラ、トリニダード・トバゴなど中南米で栽培されている。 フォラステロ種とクリオロ種を交配したハイブリッド種で、トリニダード島で育種に成功したことから命名された。栽培が容易で品質も優れる。 歴史 原産地である熱帯アメリカでは紀元前1900年ころから利用され、やがて栽培食物とされていた事が、グアテマラのリオ・アスール遺跡など、マヤ文明、アステカ遺跡の土器、壁画、石碑から判っている。当時はカカオ豆は貴重品だったため通貨としても用いられ、カカオ豆の皮に灰などを詰めた贋物も存在していた。1502年、コロンブスは第四次航海で現在のホンジュラス付近でカカオの種子を入手し、スペインへ持ち帰っている。もっとも利用法が不明で、その価値に気付いた者はなかった。 1519年、コンキスタドールエルナン・コルテスがアステカでカカオの利用法を知り、帰国後国王に献上した。砂糖や香辛料を加えたショコラトル(チョコレート)は上層階級に歓迎され、1526年にはトリニダード島に栽培地が建設された。 フランスにはスペインから嫁いだ王妃アンヌ・ドートリッシュが広めた逸話があり、17世紀にココア飲料が流行し、1660年代にマルティニークでの栽培を開始した。 その後もカカオ栽培は拡大し、1830年頃から西アフリカのポルトガル領サントメ島などで栽培されるようになる。19世紀半ばに中米のプランテーションが病害により生産量が激減すると、アフリカが替わって生産の主体となった。さらにイギリスが、スペインから租借中のフェルナンド・ポー島(現在の赤道ギニア)でプランテーション経営を始め、1879年には黄金海岸(現在のガーナ)にテテ・クワシが導入している。 1890年代末、フランスが象牙海岸(現在のコートジボアール)で植民地会社を組織し、生産を奨励した。 インドネシアには、1560年にスペインによってジャワ島に伝わっているが、生産が広まったのは20世紀で、特に1980年の市場暴落後の30年で生産を伸ばしている。 利用 食用 カカオマス 胚乳部分を粉砕・焙煎してすり潰したもの。ココアとチョコレートの共通原料。 ココアバター(カカオバター) カカオマスから分離された脂肪分。カカオマスは約55%の脂肪分を含む。 ココアパウダー カカオマスを脱脂、粉砕したもので、色はこげ茶色。種子300個から約1kg取れる。 チョコレート ココアバターを加えたカカオマスに、砂糖、ミルクなどを加えて作られる。 薬用 テオブロミン 利尿作用・筋肉弛緩作用 カフェイン 覚醒作用 ココアバター ヒトの体温で溶ける植物性油脂として、座薬、軟膏の基剤 貨幣 コロンブスが書き残しており、スペイン人が栽培に着手した理由でもある。1520年頃のニカラグア では、ウサギ1頭がカカオ豆10個、奴隷1人がカカオ豆100個で取引されていた。19世紀に貨幣が導入されると廃れた。 健康 カカオはI型アレルギー原因物質のチラミン、ニッケルを含み、チョコレートアレルギーの原因となる。 なお、チラミンは血圧や心拍数を上昇させる効果があり、チョコレートの食べ過ぎで鼻血が出るという俗信の元となったが、実際には健常者に出血させるほど強い作用はない。 生産 国際ココア機関の統計資料[1]によると、2009〜2010年の全世界の生産量は363万トンで、アフリカが3分の2以上を占め、残りをアジア・オセアニアと中南米で分ける。 コートジボアール- 124.23万トン (34%) ガーナ- 63.20万トン (17%) インドネシア- 55.00万トン (15%) ナイジェリア- 23.50万トン (6%) カメルーン- 20.50万トン (4%) ブラジル- 16.12万トン エクアドル- 14.37万トン トーゴ- 10.15万トン ドミニカ共和国- 5.83万トン ペルー- 4.29万トン カカオ生産の特徴として、バナナやコーヒーといったほかの熱帯性商品作物と違い、大規模プランテーションでの生産が一般的ではないことが挙げられる。これは、カカオの植物学的特性に理由を求めることができる。カカオの木は陰樹であり、大きくなるまではほかの木の陰で生育させる必要がある。つまり、単一の作物を広大な面積で一挙に栽培することが困難であり、規模のメリットが得られにくい。一方で、プランテン・バナナのような大きくなる木との混栽には適しているため、自給的な小規模農家が片手間に商品作物として栽培するにはきわめて適している。[2]。ガーナにおいては、労働者が未開発の土地を開発する契約を地主と結び、バナナやキャッサバなどの主食用の作物を育てながらその陰でカカオの木を育て、カカオが生長し十分に利益が出るようになると開発地を折半して半分を地主のものに、もう半分を労働者のものにする契約がかつて盛んに行われ、カカオ生産成長の原動力となった。 生産地での児童労働 カカオの生産には、歴史的に奴隷労働が多く使われてきた。古くは、アジア人のクーリーが、最近でも西アフリカ地域では児童奴隷が労働力として使用されている。2001年10月に最悪の形態での児童労働を禁じる「ハーキン・エンゲル議定書」が米国議員とチョコレート製造業者協会の間で締結された。 しかしその後も、コートジボワールのカカオ農場のうち90パーセントが維持のために児童も含む奴隷を何らかの形で使っているとされている[3]。カカオの価格が下落すると、西アフリカの農民がしわ寄せを受けることとなる[4]。 経済 カカオ豆の貿易に参加している国は少ない。輸出では、コートジボワール(100万4,000トン)、インドネシア(36万6,000トン)、ガーナ(31万1,000トン)、ナイジェリア(18万1,000トン)、カメルーン(12万9,000トン)の5カ国で約9割を占める。これ以外の国では、カカオ豆の形ではなく、自国の食品工業で加工してから輸出しているためである。 輸入国は、オランダ(49万5,000トン)、アメリカ(32万3,000トン)、ドイツ(20万5,000トン)、マレーシア(16万4,000トン)、フランス(13万9,000トン)の5カ国でほぼ100パーセントとなる。マレーシアは加工能力に優れるため、インドネシア産のカカオなどを輸入し、製品を輸出している。 カカオ豆の価格は、買い上げ制度があるガーナなど一部の国を除き、ロンドン(主にアフリカ産)とニューヨーク(主に中南米産)の商品先物市場による国際相場が握っている。 トンあたりの価格が数年で500ポンド(945ドル)から3,000ポンド(5672ドル)まで乱高下するなど、生産者は不安定な世界市場の直撃を受けている。 カカオ先物市場のうち、現物のやり取りがあるのは3 - 4パーセントに過ぎず、マネーゲームとして現実に存在する量の7〜9倍が取り引きされている。価格が低迷しても投機家は自由に投げ売りできるが、生産者はそのようなことはできず、収穫した実をムダにしたり、農園のカカオの木を売り払う羽目となる。 ココアとは? ココア(cocoa、英語発音: /?koukou/ コウコウ )とは、カカオの種子(カカオ豆)を主原料とした飲料である。またはココア飲料の原料となるココアパウダーの略称として用いられる。ココア飲料はカカオ豆を発酵・焙煎させた後、種皮と胚芽を取り除いてすり潰したカカオマスやカカオマスを脱脂して得られるココアパウダーに湯・砂糖・牛乳などを加えて作るのが一般的である。温かいココアはホット・チョコレートとも呼ばれる。メキシコ・ヨーロッパなどで愛飲される。夏季には冷やして供されることもある(アイス・ココア)。ちなみにネスレ・ミロは、ココアではない。飲用のほかココアパウダーとして製菓材料などにも用いられる。 カカオの実は、厚さおよそ3cm(実の種類による)の荒い革のような種皮を持つ。南米で「baba de cacao(カカオのラム酒ケーキ)」と呼ばれる甘い粘質でパルプ質の実の中に、30から50個の大きなアーモンドに似た柔らかくピンクまたは紫色の種子(豆)が包まれている。カカオ色素(Cacao colour)はフラボノイドの一種で、ココア色素とも言う。 目次 1 ココアの飲み方 2 歴史 3 生産 3.1 世界生産 3.2 収穫 3.3 加工 4 チョコレートの生産 5 ココア消費による健康の影響 5.1 人間以外の動物の消費 6 商品としてのココアの問題 6.1 児童労働 7 ココア市場 8 ココア・ブーム 9 成分 10 参考文献 11 脚注 12 関連項目 13 外部リンク ココアの飲み方 純ココア(ココアパウダー)を用いる場合はココアパウダーと砂糖、少量の熱湯(または牛乳)を混ぜ弱火でペースト状になるまでよく練る。これを牛乳で伸ばして飲み、さらに生クリームやシナモンを添えることもある。1人分、ココア5gである[1]。ココアを解かす際、ダマになりやすい。ココアパウダーをコンデンスミルクに練りこんでペースト状にすると、ダマにならず容易にお湯に解ける[2]。 飲む際の手間を省くため「ミルクココア」「アーモンドココア」「フレーバーココア」などといった名前で牛乳や湯を注ぐだけで飲める粉末のものや「練ココア」としてペースト状になったものも販売されている。こうしたものは「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」では「調整ココア」に分類され、同規約では「ココアパウダーに糖類、乳製品、麦芽、ナッツなどを加えて飲みやすくしたもの」と定められている[3]。 歴史 カカオはアメリカ大陸に自生している。カカオは今日の南米のアマゾン川流域、アンデス山脈山麓東部およびオリノコ川流域が起源といわれる [4]。しかしながらスペイン人到来のはるか以前にもその後同様にこれらの地域で栽培されていたため、過去においてどれだけ広域であったかについては不明瞭である。カカオは古代マヤ族によって中米に伝わりオルメカ、トルテカ帝国、アステカによりメキシコで栽培され、スペイン征服前にはメソアメリカとカリブで共通通貨として用いられた。 カカオが育つ地域は、赤道の南北緯度20度の範囲に限定される。全世界の70%は西アフリカ地域の生産である。 カカオは、15世紀のメソアメリカでの重要な商品であった。エルナン・コルテスによるスペインのメキシコ征服の年代記にて、アステカの皇帝モクテスマ2世が金のゴブレット(酒杯)で給仕され金のスプーンで飲むチョコレート以外何も飲まなかったことが記されている。チョコレートはバニラと香辛料で風味付けされ、口で溶けるようにホイップされていた。モクテスマ2世は日常で50杯、貴族会議では200杯以上飲んでいたといわれている。 チョコレートはスペイン人により16世紀初頭に欧州へ伝わり、当初は病人に与える薬のように飲用された。17世紀初頭にスペイン国王フェリペ3世の娘アナ(アンヌ・ドートリッシュ)がフランス国王ルイ13世に嫁いだことをきっかけとしてフランスにも伝わり[4]、17世紀中期に一般的な飲み物となった。スペイン人はまた、カカオ栽培を西インド諸島およびフィリピンに伝えた。 カカオは、スウェーデンの自然科学者カール・フォン・リンネの植物分類学により初めて植物学名が与えられTheobroma(神の食物) cacaoと呼ばれた。 17世紀以前にヨーロッパで飲まれていたカカオはスプーンを立てても倒れないほど濃い飲み物であり、18世紀になると牛乳を加えて飲まれるようになった[4]。しかし、カカオ豆には油脂が多く含まれているために湯や牛乳に溶けにくい難点があり、1828年ごろにオランダのカスパルス・ヴァン・ホーテン(1770年-1858年)が、カカオマスから油脂を分離し粉末化する手法を開発し、ココアと名付けて売り出した。 生産 世界生産 2004年のココア生産量 (単位:100万トン) コートジボワール 1.33 ガーナ 0.74 インドネシア 0.43 ナイジェリア 0.37 ブラジル 0.17 カンボジア 0.13 エクアドル 0.09 世界生産 3.6 出典:国際連合食糧農業機関 毎年3,000,000トンのココアが生産されている。生産量の推移は次のとおり。 1,556,484トン(1974年) 1,810,611トン(1984年) 2,672,173トン(1994年) 3,607,052トン(2004年) この30年間で131.7%増加しており、年平均成長率は2.8%である。 カカオにはフォラステロ種、クリオロ種、トリニタリオ種の大きく3種類がある。フォラステロ種がカカオ全生産の95%を占め、最も広く使われている。総合的に最高級にカカオ豆はクリオロ種で、美味といわれている。クリオロ種はファラステロ種よりも収穫量が少なく、またココアに対するいくつかの病害虫への抵抗力が低い傾向があり生産する国は僅かである。クリオロ種の生産量が多い国のひとつはベネズエラ(チュアオとポルセラーナ)である。トリニタリオ種は、クリオロ種とフォラステロ種を交配したものである。フォラステロ種よりはるかに高い品質、高い収穫量と病害虫への耐性を持つ。 オランダが世界一のココア加工国であり、米国が続く。 ココアとその製品(チョコレートを含む)は世界中に広まっている。一人当たり消費量については、多数の国が最大と主張している[6]。 カカオ豆の最大生産国は次の通りである。表は国際ココア機関(ICCO)の2006?2007年シーズンの生産見積もりである[7]。パーセントは、期間中の世界生産総計である347万トンに対する割合である。 国名 生産量 パーセント コートジボワール 130万トン 37.4% ガーナ 72万トン 20.7% インドネシア 44万トン 12.7% カメルーン 17.5万トン 5.0% ナイジェリア 16万トン 4.6% ブラジル 15.5万トン 4.5% エクアドル 11.8万トン 3.4% ドミニカ共和国 4.7万トン 1.4% マレーシア 3万トン 0.9% 収穫 熟したカカオの実 カカオの実(カカオ・ボッド)が熟すと、長い棒の先端の曲がった刃でカカオの幹や枝から収穫する。収穫時、カカオの実自体は赤やオレンジではなく緑色である。通常、赤やオレンジの実は風味や香りが劣るため低品質とされ工業用チョコレートに使用される。カカオの実は農園で割られて種を取り出し発酵されるか、実全体を発酵させる。 加工 収穫された実は鉈で開けられ、パルプとカカオの種を取り出して皮が捨てられる。パルプと種子は数日間、山積みされるか、容器に入れられるか、また格子に広げられる。この間、種子とパルプには厚いパルプが発酵して液化する「sweating」が起こる。発酵したパルプは流れ落ち、カカオ種子が残る。この発酵工程は、元来豆が持つ強い苦みと渋みを打ち消し、香りを持たせるために重要であり[8]、発酵工程が中断された場合、カカオは台無しになる[9]。 ココア産出国のいくつかでは、液化したパルプを用してアルコールを蒸留している。 発酵した種子は平面に広げられ、絶えず掻きならされながら乾燥される。大規模プランテーションではこの工程は巨大な浅箱を日光にさらすか、人工的な熱で行われる。小規模農場では、小さな浅箱または牛皮の上で収穫物を乾燥させる。最後に、豆は(しばしば素足で)踏みつぶされ混ぜられる。この工程で時折、より良い色とつやを得るため、また米国、オランダ、英国および他国の工場出荷に向けた保護のために水に溶いた赤色の粘土が撒かれる。人工的な乾燥で煙や油の異質な風味がついたり風味を損ねたりしないすることが無いため、天日乾燥が望ましい。 ココアパウダー(ピュアココア)はカカオマスをある程度脱脂した後、粉末にしたもので約300粒のカカオ豆からおよそ1kgのココアパウダーが取れる。ピュアココアにもココアバター含有量は11〜24%含まれている[10][11]。油分0%のココアパウダーは法的な基準を満たさないため、「ココアパウダー」とは呼ばれない[12]。 なおココアパウダーを生産する際、パウダーが水やミルクに添加されたときに生じる凝集や沈殿を防ぐ目的で、ほとんどのカカオリカーにアルカリ剤が添加される。このアルカリ化は19世紀のオランダで開発されたため、ダッチ・プロセスと呼ばれる[13]。通常の(アルカリ化しない)ココアは酸性であり、ベーキングソーダのようなアルカリ性成分が加えられると反応して副産物が残される チョコレートの生産 チョコレート 1kgのチョコレートを作るには、必要に応じて通常300から600gのカカオ豆を原料とする。工場では混入した砂、鉄、カカオ豆以外の植物の組織などの異物を磁石や吸引、ふるいにかけるなどして除去する[14]。こうした工程を経た後、カカオ豆は焙煎され、粉砕されて外皮がふるい分けられる。残った胚乳部はカカオニブと呼ばれ、これを磨砕してペースト状にしたカカオマスをベースとし様々な方法でカカオリカーまたはココアペーストと呼ばれる厚いクリーム状のペーストを作る。カカオリカーは更に(多くの)ココアバターと砂糖(場合により乳化剤としてのレチシンとバニラ)を加え次に精製(微粉砕)、練り上げ(コンチング)、調温(テンパリング)を行いチョコレートに加工される。 高品質のココアバターは、カカオリカーを水平プレス機で圧搾することで得られる。搾油の残滓であるココアプレスケーキを粉砕したものがココアパウダーである[15]。この工程ではカカオマスを約50%のココアバターと50%のココアパウダーへと分離する。ココアバターはチョコレート、チョコバー、他の菓子、石鹸、および化粧品の製造に使用される。 人間以外の動物の消費 チョコレートは人間だけでなく、他の数多くの動物も惹き付ける食物である。しかしながらチョコレートおよびココアには多くのキサンチン、特にテオブロミン、およびより少ない範囲であるがカフェインが含まれ犬と猫を含む多くの動物の健康に有害である。これらの成分は人間には望ましい効果を与えるが多くの動物では効率的に代謝できず、心臓と神経系に問題を引き起こし多量に消費した場合は死に至る。しかしながら2000年代の中期にキサンチンの濃度が低いココアの派生物がペットの消費に適するよう専門の産業により設計され、ペットフード産業は動物に安全なチョコレートとココア風味製品を提供することが可能となった。これにより食物繊維とタンパク質を多く含み、砂糖と他の炭水化物を控えた製品となった。その結果、ココアの健康的で機能的なペット製品の作成が可能となった。 商品としてのココアの問題 多くの国で、ココア農業者は生活を改善させるために役立つ生産と販売活動に関する情報を欠いている。世界ココア財団のようなチャリティーが、コアが増大する地域での国際熱帯農業研究所(IITA)による持続可能な栽培プログラム(STCP)のような官民協力を通じて継続的なココアの活動を支援している。このような官民協力プロジェクトの例には、カメルーンのUpcocoaプロジェクトがある。 自然受粉はユスリカのみが行うが、農薬の影響を受ける。受粉はまた手動で行われる。 多くのココア農業者が、生産物を安値で取引している。これにより、いくつかの国でココアとチョコレートがフェアトレードの対象品目となった。しかしながら、公正な取引は貿易総量の僅かな割合に留まっている。 児童労働 児童がココア産業で働いている。国際労働機関の報告によると2002年に109,000人以上の児童がコートジボワールのココア農場で働いており、そのいくつかは「最も悪い児童労働農場」であった。国際動労機関は後に、2005年に20万人の児童がコートジボワールのココア産業で働いていたと報告した。 児童労働虐待がココア生産で行われていることは、1998年に最初の主張がされた。2005年の国際労働機関の報告では完全にこの問題を述べてはいないが、ココア生産に関係する20万人の子供のうち最大6%が人身売買または奴隷の犠牲者であると推定している。 これらの習慣を終わらせる取り組みとしてカカオ・プロトコルが作られ署名された。カカオ・プロトコルは国際労働権利基金を含む多くの団体から、産業主体で不足していると批判された。 ココア市場 カカオ豆、ココアバターおよびココアパウダーはロンドンとニューヨークの2カ所の商品取引所で取引されている。ロンドン市場は西アフリカ産を、ニューヨーク市場は東南アジア産のものを主に扱う。ココア市場は世界最小である。ココアバターとココアパウダーの先物価格は、豆の価格に比率を掛けることで決定する。バターとパウダー合算の比率はおよそ3.5の傾向であった。合算比率が3.2を下回る場合、利益を上げられなくなるため、いくつかの工場ではバターとパウダーの抽出を停止し、代わりにカカオリカーのみを取引する。 ココア・ブーム 1995年に第8回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウムでココアの健康効果についての学術発表がなされ、それをもとにみのもんたが司会をしている日本テレビの番組『午後は○○おもいッきりテレビ』で「ココアはポリフェノールを含む健康飲料であり、ピュアココアに入っているリグニン(食物繊維の一種)が役立つ(朝に飲むと効果的)」として紹介され1996年冬に一時社会現象にまでなりスーパーマーケット等小売店では関連商品の売切れ及び品薄が相次いだ 成分 テオブロミン カフェイン ポリフェノール 食物繊維 亜鉛 鉄分 銅 マグネシウム カリウム | ||||||||||||
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